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高知県立牧野植物園に行ってきました。

牧野植物園

牧野植物園は、

高知出身の植物学者,牧野富太郎博士の業績を讃え、高知の五台山に建てられた植物園です。

園内は、五台山の美しい自然環境を生かした造りとなっており、3000種類以上の植物が四季を彩り、見応え抜群。植物好きや綺麗な景色を見ながらのんびりするには、たまらない魅力的な場所。

正面入り口を通りぬけると、すでに牧野ワールド全開で優しい植物たちの美しさに魅了されます。パンフレットを読むと、そこは高知の自然を表現したエリア。

高知の山あいを流れる、豊かな水流を小川で表現しているのでしょうか。小川のそばに咲く花々と蝶が戯れて、眺めているだけでほんと、もー楽しい。あー、日本の植物って、とても柔らかいんだなと感心しきり。毎日パソコンやスマホと睨めっこしてばかりいる私ですが、何か大切なものを忘れてやしませんか?と自分に問いたくなりました。

牧野富太郎博士

牧野博士は、高知県高岡郡佐川町の生まれで、豊かな自然環境のもとに育ちます。

幼少期から植物に興味を持ち、なんと独学で知識を身につけています。94年の生涯で収集した標本は40万枚、新種や新品種など1500種類以上の植物を命名した、植物分類学の基礎を築いた偉人です。

牧野富太郎博士像

園内の散策

園内をじっくり見たら2時間以上はかかる広さなので、ポイントを見て回ろうと、まずはこんこん山広場へ。こんもりとした丘になっていて、五体山からの美しい眺望が望めるこのエリアは、家族連れでお弁当を広げるにはもってこいの場所で、のんびりと日向ぼっこをするためにあるかのよう。たわいない話を存分に楽しみたいところですが、何せ一人旅なので、チョコレートを食べて、昆虫に話しかけ、満足しました。

お天気にも恵まれ、美しい水色の空が清々しい事この上ない。心まで、いっきに爽やかに充たされるー!

次は南園へ、向かおうと歩くと、何やら『お遍路の道』の看板が目に入りました。

明らかに道の幅や舗装具合から言っても、メインストリートとは言いがたく、危険も察知しましたが、その鬱蒼とした小径と木々のざわめきが、わたしの好奇心をむくむくと沸きあがらせ、山道を降るお遍路の道を下ることに。

山の起伏を下がっては登り、下がっては登り・・もう汗ダックダク💦

すごく楽しいけど、ここ何処らへん?

気付けば、行きたかった南園はとっくに通り過ぎ、少年広場とやらに辿り着いてしまった様子。元の広い整備された道に戻るには、どこをどう通れば良いのか全くわからず、右往左往。ちょっと迷子な気分になって・・・

暑いし😵助けてーと思いつつ、誰一人いない空間で、ゼーゼーする私なのでした。

迷子中に見かけた綺麗な栗

ようやく建物らしきものを発見し、少し涼んで休憩したいとそこを目指して一目散に行くと、なんとそこは温室・・・

暑すぎるー!通り過ぎようかと思いきや、入口の佇まいがとても素敵で、思わず入り込んでしまった。

よく見かける温室にありがちな、私たち蘭ですー!みたいな強烈な主張はなく,さりげなく感じでそれほど暑苦しくもない・・

温室の入り口

牧野植物園全体にいえるのだが、一つの植物を、どでんと印象的に飾りつけるのではなく、ひつひとつ楚々として、少しづつ博士にゆかりのある植物を美しく配置している。植物が豊かであれば、自ずから蝶々、バッタ、蜂など、沢山の昆虫にも出会え、そこで見かける昆虫たちはギラギラした様子がなく、たおやかで美しい。

こんな居心地の良い植物園、なかなか出会えないなと思いつつ念願の南園を巡りました。

間違いなく、博士の植物への愛情を感じられる場所です。

たくさんの自然に出会えた高知の旅の中でも、五台山はお気に入りの場所になりました。

竹林寺

すぐお隣の竹林寺も、それは素晴らしい佇まいのお寺でした。竹林寺はお遍路さんが巡る霊場の一つ。もともと牧野植物園は竹林寺の所有地だったことから、敷地内にお遍路の道が今も残されているのでしょう。五台山を訪れるなら外せない場所です。

竹林寺五重塔